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5.222022
なぜ円グラフの割合が変わるのか?
先日、とある企業様でDC(確定拠出年金)セミナーをやらせて頂きました。オンライン、60分です。
その時に質問がでました。「リバランスの説明で、なぜ最初の円グラフの割合と数年後の割合が変わっているのか?」と。
例えば毎月、掛金1万円をAファンド、Bファンドに半分ずつ(各5000円)買ったとします。配分割合はA:50%、B:50%です。ところが数年後に残高を見たら円グラフがA:50%、B:50%ではなく、A40%、B60%になっていた・・・というような場合です。
とてもいい質問だったのですが、上手く口頭で説明できず、モヤモヤしたまま時間切れになってしまいました 実力不足で申し訳ございません
改めてこちらで説明してみます。
掛金10,000円をAファンド50%、Bファンド50%で1年間買っていったとします。
ここまでは分かりやすいと思います。問題はこのあとです。
金融商品(この場合、AファンドとBファンド)は値段が変わるため、毎月同じ5000円ずつ買っていったとしても、購入する「量」が変わっていきます。
今回、分かりやすくするため、1~3月まではどちらも1口あたりの値段が1000円、4月から値段が急変したことにします。Aファンドは値段が半分の500円になり、Bファンドは倍の2000円になったとして計算しました。
1~3月まではどちらも1口当たり1000円だったため、購入する量はどちらも同じ5口ずつ、ところが4月から値段が変わったため、Aファンドは10口に増え、Bファンドは2.5口に減りました。そしてそのまま12月までいったとします。
そうすると1年間の購入量は、Aファンドは105口、Bファンドは37.5口とずいぶん開きができました。
このままAファンドの値段が500円、Bファンドの値段が2000円のままでで計算すると、1年後の資産残高はAファンド52500円(500円×105口)、Bファンド75000円(2000円×37.5口)となります。
これを円グラフにすると
このように半分ずつでは無くなります。(Aファンドは4割、Bファンドは6割)
Bファンドは4月から値段が2000円に高騰したため、購入量は減りましたが、値段が高いままなので、結局円グラフの半分以上の面積を占めることとなりました。
つまり
最初の円グラフは、毎月の配分割合を表し、下の円グラフはその時点での資産残高を表します。
金融商品は値段が変わるため、割合が変化するのは必然なのですね。
ちなみにこの変化してしまった割合を、最初の割合に戻すことを「リバランス」といいます。
どうでしょう? 分かって頂けたでしょうか・・・?
オンラインでも上手に説明できるよう、私ももっと練習しますね